「既存杭の再利用」で持続可能な建設を目指す!

既存杭の再利用について知りたい方へ。
杭調査のスペシャリストがメリットや注意点を解説します!

2023年12月18日更新

建物を解体すると正体を現すのが「既存杭」。
その既存杭を再利用して新築の建物を建てる、いわゆる「既存杭の再利用」は提唱されてから時が経ち、今や珍しくない手法となりました。
そんな「既存杭の再利用」は、ここ数年特に再開発が盛んな都市部の建設現場で再注目を浴びています。
また、環境的観点からも、既存杭は積極的に再利用されるようになりました。
しかし、既存杭は取り扱いが難しく、再利用するまでに困難が生じることも事実です。
今回は、豊富な杭関連の調査を行う、「つくば総合試験所」に、既存杭の再利用調査の基本やメリット、気を付けるべき点を聞いてみました。

目次



1.既存杭が積極的に再利用される背景

既存杭の再利用が提唱されてから久しくなり、2000年代に入ると減少傾向となっていました。
しかし、近年では再び既存杭の再利用が注目されているのです。
その背景として、都市部での再開発や、地球環境への配慮などが挙げられます。
近年、特に都市部では再開発や建替があらゆる場所で行われていることを見かける場面が多くなりましたよね。
建替となると、既存杭は再利用するか撤去または残置することになります。
既存杭を撤去する選択をした場合、大掛かりな工事が必要となります。
都市部のような狭いエリアが多い場所では、困難が生じたり支持層を乱してしまう事や、
既存杭引抜き後の埋め戻しの影響により新設杭の施工時にトラブルが発生する可能性が考えられます。
そのため、既存杭の再利用が積極的に行われるようになってきています。
また、環境問題もここ数年で大きな話題となっており、環境へ配慮することはもはやどの業界においても対応が必須となりつつあります。
既存杭を再利用することで、資材などの消費はもちろん、既存杭の廃棄も減少し環境を守ることができます。
既存杭の再利用は、環境保全という面でもメリットがあるのです。

急速載荷試験.JPG
急速載荷試験の様子


2.既存杭を再利用するメリット

既存杭を再利用するメリットは、主に3点あります。


①コスト面

既存杭を再利用せずに撤去を行い、杭を新設するとなると、撤去から新設まで膨大なコストが発生します。
また、既存杭撤去時に支持層を乱してしまい、新設杭の先端深度を既存杭の先端深度よりも深く設定しなければならなくなるケースも考えられます。
しかし、既存杭を再利用すれば、撤去や新設の費用は削減が可能です。
コストを抑えてプロジェクトを進めることができるのは、発注者にとっても非常にメリットだと言えます。



②工程面

コスト面と同様に、既存杭を撤去・杭の新設は大掛かりな工事となり、その分日数も掛かってしまいます。
まさに今話題の「建設業界2024年問題」にも直面してしまうことも考えられます。
しかし既存杭を再利用することで、杭の撤去・新設の工程を削減し、工期短縮の実現にも期待ができます。



③環境面

前項の「既存杭が積極的に再利用される背景」でも触れましたが、ここでも詳しく掘り下げていきます。
そもそも既存杭を撤去することは、廃材が発生します。そしてさらに新しい杭を造るとなると、資材が必要となります。
地球温暖化をはじめとした環境問題の観点からも、必要以上の杭の廃棄や製造は、地球環境上決して良いことではありません。
世界中で環境保全が当たり前となっているこの時代、既存杭を再利用することは環境に優しい手段と言えるでしょう。

3.既存杭を再利用する際の注意点

既存杭を再利用する際は、その杭が今後も安全な状態で利用できるかどうかの判断が必要となります。そこで、可能な範囲で杭の状態を確認しなければなりません。



⚠確認しなければならないこと⚠


①設計図書との照合   ②耐久性   ③健全性   ④支持力性能

既存杭が積極的に再利用されつつも、既存杭の取り扱いは複雑であることが大きな課題となっています。
しかし、これらの確認を怠ってしまっては、先へ進むことができません。
杭の状態を詳しく確認することは、既存杭の再利用において最も重要な工程であると言えるでしょう。
また、既存杭を再利用せず、引抜き撤去を行う場合は、杭長を確認しなければなりません。
そして撤去・埋戻し後の周辺地盤の緩みも懸念されます。
既存杭を再利用する・しないに関わらず、杭の確認や課題点があることを認識しておきましょう。

コア削孔状況.jpg
コアを削孔している様子


4.まとめ

再開発や建替えラッシュが続き、既存杭の再利用は今後も注目され続けることでしょう。
既存杭を再利用することは、「持続可能な建設を実現させる」ための大きな力となります。
持続可能な建設を実現することで、環境保全にも繋がり、社会貢献にもなります。
取り扱いが難しいとも言われている既存杭ですが、コスト削減や効率アップ、そして環境にも優しいという再利用のメリットを活かし、建設における様々な課題を解決していきたいですね。


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